『田中一光自伝 われらデザインの時代』 田中 一光

★★★★★★★☆☆☆ (白水社Uブックス) 2004

もともと守備範囲は広いと思い込んでいたんだが、今から考えると小説という限定の日本の作家という限定の中で読んでいたに過ぎない。そして、そういう学生の頃だったらこの辺は読まなかっただろう。デザインとか広告とか建築とかにようやく次第に興味を持ち始めているので。広告批評とかぺらぺらめくったりするし。だいたいの分野で言えるんだが、草創期の話というのは面白いものなのである。労働者やってるので、今のお金にすると150万ぐらいであろう、とかいう給料の話が印象に残った。希望として、カラー一枚でもいいから、著者の仕事の抜粋が欲しかった。