万国博覧会。

愛・地球博が35年ぶりの万博と言われているから、つくば科学博や大阪の花博は万博ではないんやね*1。万博関係の本がいくつか出ているけど、私のお勧めは『博覧会の政治学吉見俊哉(中公新書)1992。冷めた眼差しで解剖していく様が心地よかった記憶がある。例えば、戦前の戦争翼賛の博覧会と同じ跡地、同じ業者で戦後の平和の博覧会が開かれた、とかね。学生時代に読んだんだけど、別に、カルチュラル・スタディーズに意識があったわけではなくて、吉見さんが集中講義でいらっしゃって、レポートを提出するために泥縄式に読んだわけで。その時の内容に、盛り場の変遷というのがあって、浅草の隆盛と衰退、新宿の台頭、なんてのがあったのだが、今は都市論とかに興味があるから、ぼんやり聞いてもったいないことしたなあ、と少し。

*1:国際委員会が認定してるんだっけ。