『くっすん大黒』 町田康

★★★★★★★☆☆☆ (文春文庫)2002

 って、しかし、さっぱり分からぬのは、先日から自分に下っている罰であって、そこのところがどうしても理解できず、一度、天に訊いてみたいのであるが、まあ、しかし、とにかくいまは津山の部屋を片づけなければ相成らぬのであって、(p130)

町田康、初読。ほう、諧謔というかなんとも言えない笑いがある。どこかに、音楽やってたのかあ、とか、ああ、あの人が書いてるのかあ、とかいう先入観があったけど、すごくまっとうな小説である。