2004-08-01から1ヶ月間の記事一覧

読書量。

今月の「本の雑誌」で読書量について、穂村弘さんが*1、高校生の頃には自分はとても本を読んでいると思ったけど、大学に入ったら平均の上ぐらいで、さらに時間が経てば、周りにもっと読んでいる人がいくらでもいることが分かった、という内容の文章を書いて…

アルコールへの誘惑。

今年就職した知人が、「働き出すと、自室でお酒を飲むようになる」と言っていたけど、これは良く分かる。ストレスという単純な言葉で片付けたくはないけど、なんか飲みたくなるんだよなあ。本日の第一ラウンド、100円引きのたこの刺身とキリンクラシックラガ…

奈落への危険。

柄谷行人は『探求』の1か2で、他者とのコミュニケーションを“暗闇での跳躍”というふうに述べていたが、いやはや跳躍しなくてもよいところで跳躍している気はする。住民票と印鑑証明をとって、不動産会社に送るという作業がなぜにこんなに苦痛なんだろう、…

重ならない三人。

http://d.hatena.ne.jp/solar/20040810#p1 吉田修一、阿部和重、舞城王太郎の三人は、いまのところ、読者層が微妙に重ならないでいる作家だと思うけれど、どれか一人のファンだったら、騙されたと思って他の二人も読んでみたらいいと思う。この三人が共有し…

『最長片道切符の旅』 宮脇俊三

★★★★★★★★☆☆ (新潮文庫)1983 NHKでちょっと前に同じことをやっていたが、なんかこういう無駄なことを真剣にやるのは良いねえ。北海道の駅名の由来をアイヌ語から説いたりするのが、非鉄道マニアである私にも楽しく読めるのである。例えば、 つい最近も「好き…

『グラスホッパー』井坂幸太郎

★★★★★★★★☆☆ (角川書店)2004 ちょっとダーク。ジョジョ第三部以来の(もっというなら、風太郎の忍法帳)、登場人物における強さの量ではなく質で物語が展開する形のアレンジバージョン。この物語では殺し屋なのである。すっきりするかといわれたらそうではない…

(古本屋)

『暗い青春・魔の退屈』坂口安吾(角川文庫)1970 『最長片道切符の旅』宮脇俊三(新潮文庫)1983 『終着駅へ行ってきます』宮脇俊三(新潮文庫)1986 『ぼくふう人生ノート』吉行淳之介(集英社文庫)1979 『定本・酒場の雑談』吉行淳之介(集英社文庫)1989 うーん、…

日常のストレスからブランド物を買ってしまうOLさんのように、目に付いた本をさくさく買ってしまう。 『図書館の神様』瀬尾まいこ(マガジンハウス)2003 『短歌があるじゃないか。』穂村弘 東直子 沢田康彦(角川書店)2004 『ポル・ポト史』山田寛(講談社選書…

高等遊民。

http://d.hatena.ne.jp/seijotcp/20040805 漱石の「こころ」に出てくる先生がひきこもりというのは、ちいと違うと思うけど、そういう描かれ方をしたものを見てみたい気はする。神経衰弱な高等遊民というと、漱石よりは乱歩の方がしっくりくる。「屋根裏の散…

粘着性のなさ。

性格的に、粘着気質ではないので、仮にメランコリーな感じになっても、それをずっと維持はしない性分である。面倒くさい、というか。おそらく、サーモスタット的な役割を果たしているんだろう。ただ、そういうところが、例えば、ミステリマニアやおたくには…

夜の夢だけ見たいもの。

まったくもって、このてんこ盛りの厭世観をどう処理したら良いのか悩ましいところである。やれやれ。厭世観の過積載状態でも、日々の労働者稼業をつつがなくこなす、というラインで落ち着けたらいいのだろうか。ニートやら引きこもりやらで、問題が解決する…

『それがぼくには楽しかったから』 リーナス・トーバルズ

★★★★★★★★☆☆ (小学館プロダクション)

久しぶりに栄養ドリンクを摂取。

疲れた。疲れた。すっごく疲れた。ほぼ三年ぶりに東京に行き、適当にぶらぶらする。どの当たりが良かろうか、と……、この手の作業はとにかく苦手。んで、もう言っても良いと思うので言いますが、九月から私、東京に住むことになります。そちら方面にいらっし…

『フフフの歩』 先崎学

★★★★★★★★☆☆ (講談社文庫)2001(1997) 将棋というある見方をすれば、非生産的なものに人生かけてやってる棋士という人びとはすごい、と思うのである。